その他の病気

- 睡眠時無呼吸症候群
- めまい(メニエール病・良性発作性頭位めまい症・前庭神経炎)
- 顔面神経麻痺
など
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し停止したり、低呼吸になる病気です。
肥満傾向の方、のどや顎の骨格によって気道が狭くなっている方に多く見られます。
眠っている間に起こるため、ご本人が気づかないこともありますが、ご家族から「いびきが大きい」と指摘された方は要注意です。進行すると、起床時の頭重感や日中の強い眠気などが現れ、さらに放置すると虚血性心疾患や脳卒中のリスクが高まるとされています。
当院では、睡眠時無呼吸症候群の診断と治療に力を入れており、特にCPAP療法に対応しています。
マウスピース治療(歯科で作製)や重症度に応じたCPAP療法を行い、日々の睡眠の質を改善することで、合併症の予防にもつなげます。
CPAP療法は、専用の機器を用いて鼻マスクから空気を送り続けることで、就寝中に気道が閉じるのを防ぐ治療です。当院では在宅でのCPAP療法をサポートし、遠隔モニタリングも行いながら継続治療を支援しています。
めまい
めまいを引き起こす病気としては、メニエール病・良性発作性頭位めまい症・前庭神経炎などがあります。
このうちメニエール病は、めまいを起こす病気の代表であり、めまいの発作時に片側の耳鳴り、耳閉感、難聴が一緒に起こります。ストレスや過労が引き金となって起きることがありますが、原因は不明です。
症状はよくなったり、悪くなったりを繰り返し、症状をコントロールするために内服薬の調整を行っていきます。発作を繰り返してしまい、高度の難聴に至ってしまうこともあります。
良性発作性頭位めまい症は、寝返りをうったとき、頭を洗うために下を向いたとき、ベッドから起き上がったときなど、特定の頭の位置の変化によって引き起こされるタイプのめまいです。耳の奥にある耳石の位置が変わってしまうことにより起こるのでリハビリが大切です。
比較的に治りやすい病気なのですが、患者様によっては、めまい症状が続いていると感じてしまい、治療が長引くこともあります。
前庭神経炎は、内耳にある前庭神経が炎症を起こすことによって起こり、詳しい原因は分かっていませんが、風邪などのウイルス感染に続いて発症するケースが多いです。
治療に関していうと、基本的には薬物療法で対応します。
症状を抑えるための抗めまい薬、炎症を抑えるための抗炎症薬、さらにはステロイド薬や制吐薬などを使用することもあります。
顔面神経麻痺
顔面神経が障害を受けてしまい、表情筋を動かせなくなる病気です。
そのため、顔が左右非対称に見える、口やまぶたが閉じられない、額のしわを寄せることができないといった症状が引き起こされます。
患者様によっては、味覚障害、涙液や唾液の分泌低下といった症状も伴うこともあります。
詳しい発症原因を特定できないことも多いのですが、ウイルス感染、真珠腫性中耳炎などによって引き起こされることもあります。
治療は早期にステロイド薬や抗ウイルス薬による薬物療法を行いますが、患者様によっては手術療法が必要になることもあります。